つれづれと雑文

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【教員向け】休校オンライン対応・私はこんな失敗をしました

はじめましての方は,はじめまして。茨城県の公立学校で教員をしておりますマッキーと申します。5年生の学年主任を務めています。

私が勤務している学校は夏休み明けの9/1から臨時休校となり,結果的に休校が9/24まで伸びました。休校の間は,ずっとオンライン。朝の会をするのも,授業をするのも,こちらから連絡をするのも,子どもとやり取りをするのも,全てTeamsでした。

このエントリーを書こうと思ったきっかけは,この記事を目にしたことでした。

news.yahoo.co.jp
てっきり全国的に休校しているのかと思っていたら,茨城が特殊だったとは。(茨城より酷い感染状況の地域なんて,他にもたくさんあったのに…!)

じゃあ,全国に先駆けて(?)地域全体で休校している私の体験談は,今後もっと強烈な感染の波が来て休校になる地域が増えたりしたときに,誰かの役に立つんじゃないか?と思ったりしたわけです。

 

そこで,Twitterでアンケートを取ってみましたんですよ。


・・・そうですよね,成功談は世に溢れていますし,正直「キラキラしやがって。へっ(`∀´▲)」ってなるときありますよね(苦笑) ということで,このエントリーでは主に失敗談について共有させていただきたいと思います。今この文を読んでくださっている皆さんには私と同じようなミスをしてほしくないので,恥ずかしい気持ちも正直ありますが(小馬鹿にされるんじゃないか!?とか…),正直に書きますね。


<環境面>
失敗談の前に,まず環境面の説明をざっくりと。子ども達は,GIGA端末(Windows)を1人1台持ってます。ネットワーク環境が無い家庭には,自治体からルーターが貸し出されています。子どもにはMicrosoftのアカウントが割り当てられ,Teamsも年度当初の4月から授業などで活用していました。コロナによる休校に備え,自宅からのログインなども練習していました。

 

ではいきましょうか,生々しい失敗談。全部で4つあります。

 


<失敗その1>コミュニケーションの「量」で失敗

2020年2月。ときの首相の鶴の一声で,突然休校になったあのとき。私の勤務校はまだGIGA端末も配備されておらず,家にいる子ども達とコミュニケーションを取る手段がありませんでした。4月になり,はじめましての子ども達の家に一軒一軒かけた電話。そしてプリント地獄(作成→印刷→配布)。コミュニケーションが取れないこと,子どもの様子が全くわからないことの恐怖。今でも忘れません。

それに比べて今回はTeamsがあるじゃん!連絡し放題じゃん!!と舞い上がった私は,必要以上にTeamsに投稿をしてしまいました。これも大事だよ,あれも忘れないでね,こんなサイトがおすすめだよ,とか。それって,子ども達からしたら情報過多だったんですよね。そして教科担任制ということもマイナスに作用しました。各教科担当がそれぞれの最適を目指して発信をした結果,全体最適にはならなかった(子ども達に負荷がかかり過ぎた)のです。あっちのチャネルにもこっちのチャネルにも情報がある…どうしたらいいの?といったように。

それで何が起きたかというと,Teamsを使いこなせていない(見るのを諦めた?)子の親から学校に電話が来るんですよ。「○○の件って,どうなってますか?」って。Teamsでメンションつけて連絡してるのに。なんて無駄な時間…

 

 

失敗その2>コミュニケーションの「質」で失敗

我々教員って,子ども達の顔を見て話すときに,言葉を選ぶじゃないですか。「あ,この言葉は〇年生には難しすぎるな」とか。教室で,子ども達の反応や顔色を伺いながらコミュニケーションを取りますよね。ふつうは。オンラインだと,それが出来ないんですよね,当たり前なのですが。

あるときにふと思い立って,Teamsで子ども達に投げた自分の投稿をふり返ってみたんですよ。まぁ表現の酷かったこと。習ってない漢字,難しい言葉のオンパレード。象徴的だったのが,「AまたはB」と書けばよいところを「AorB」と書いていたこと。orって。5年生にorって。自分でもびっくりしました。教室なら自然に使えている「子どもに伝えるように表現を工夫する」技術が,画面に向かって書いていると,私の場合は著しく鈍っていたようです。

 

このコミュニケーションの質と量の問題については,登校再開後に子ども達にFormsでアンケートを取ってまず子ども達の認識の実態を把握する予定です。それから,教員同士でも勿論ですが,子どもたちとも一緒により良いコミュニケーションのカタチを考えていくつもりです。

 

 

・・・どうでしょうか?俺はこんなしょーもない失敗しないよ!って感じでしょうか??(だとしたら,ご期待に沿えず申し訳ございませんm(_ _)m)

 

 

<失敗その3>子どもは意外と忙しかった

休校になったら,本来学校で過ごす時間が丸々空くわけですよね。登下校の時間も無いし,休み時間も勿論無い。じゃあ子ども達に時間的な余裕はあるはずだろうと考えた我々は,Teamsを通してそれなりの課題を子ども達に課しました。「次のオンライン授業までにこの動画を見ておいてね(→リンク貼る)」「休校明けにテストするから,〇ページから〇ページの漢字は練習しておいてね」・・・結果として,子ども達から「忙しすぎる」という声がちらほらと上がりました。やることが多くて,慌ただしいと。

それは特に,学習塾に行っている子ども達から上がりました。聞くと,塾もオンライン授業があり,(多い塾は)1日3時間も授業があると。そして驚いたのが,塾によっては休校期間になって宿題の量がいつもより増えたということ。

要は,塾も我々も,大人が休校期間の子どもは暇だろうと勝手に決めつけていたんですね。どうせ暇なんだからこれぐらいできるだろう,と。大人の勝手な決めつけの結果,皺寄せを食うのは子ども,と。親や先生にSOSを出せる子はいいんですけど,抱えてしまった子は辛かっただろうなぁと思うと,とても申し訳なく感じます。

いつもなら,表情がイマイチな子やいつもと様子が違う子には,声をかけるなり何なりアプローチできますよね。オンラインではその変化のサインに気付けないんですよ。いやー,これも怖かったですね,正直。Teamsの会議で顔は見えるけど,表情や様子までは読み取れないんですよね…

 

<失敗その4>いわゆる「二極化」が進行した
休校期間中に,こんなツイートをしました。

 

ツイートでは表現をオブラートに包んだつもりですが,まぁ早い話がテクノロジーが格差を増幅させているんですよ。学校は社会の縮図,とはよく言ったもので,社会で実際に起きていることが私の学年でもこの休校期間中に如実に顕在化しました。


…この二極化の問題については,思うところや考えるところが多々あり,また現在進行形で対応している問題でもあるので,後日別のエントリーで語れたらいいなぁと考えています(上記アンケートでも2位の得票ですし)。

 

いかがだったでしょうか。全てノンフィクション,私の失敗談です。勿論「失敗した~」で終わりにしているわけではなく,あれこれと手は打っています。でも,子ども全員に端末がある状況での休校という教員生活で初めての状況で,想定していなかった失敗を沢山してしまったのも事実です。その点に関しては,子ども達や保護者に本当に申し訳なく思っています。

この記事を読んでくださっている教員の方には是非,私の失敗を他山の石として,いつ休校になってもいいようにしっかりと組織的に準備をすることをオススメします。


ここまで長文を読んでいただき,どうもありがとうございましたm(_ _)m