働き方改革への具体策その1:「ハッピーアフタヌーン」について
有給休暇。
みなさん,消化していますか?
労働者に認められたこの権利を,ちゃんと行使できていますか??
御存じのとおり,日本の有給消化率は世界的に見て極めて低い。休み下手,なんてよく言われますよね。
教員の世界も同じ。夏休みなどの長期休暇以外で計画的に年休を取っている人,私は正直見たことがありません。ここで大事なのは「計画的に」という部分です。体調を崩した,身内に不幸があったなどの突発的なものは除きます。
「働き方改革」というと「時短(効率の向上)」「負担減」といった側面ばかりが述べられていますが,私は違う切り口から具体策を提案したいと考えています。
それが「ハッピーアフタヌーン」です!
どうでしょうか?私はこの施策は実現可能だと思っています。ただし,その為には職場全員の意識改革が必要です。
それは「先生全員ですべての子どもをみる」という意識です。担任の先生が計画的に休みを取れない主な理由は,「自分がいないと(授業に穴が開いて)迷惑がかかる」という意識(教育界全体の意識?)です。また,「自分がいないと学級が回らない」という謎の思い込みがある先生もいらっしゃいますよね(いわゆる「王国」を築いているパターン)。事実,私は以前県外の公開授業に参加するために年休を申請したところ,「誰がクラスを見るんだ」と教頭にきつめに叱られたという嫌な思い出があります。そして飲み会でそれを愚痴ったところ「それはお前が悪い」みたいな感じで同僚に言われたんですよね。。。
でもね,考えてみてくださいよ。いじめに関する話をするとき,管理職の先生って,こんな風に言いませんか?
「一人で抱え込まないでください。みんなで子供たちをみていきましょう」
って。
出た!教育業界お得意のダブルスタンダード!!
(私はいろんな場面で出くわす,このダブル(マルチ)スタンダードが死ぬ程嫌いです)
「担任なんだからお前が(休まずに)毎日面倒見ろよ」って押し付けるくせに,いじめについては「みんなでフォローしあいましょうよ」って。おかしくない?
この教育界にはびこる「担任絶対論」に異を唱え,学級担任という常識に囚われない学校改革を進めておられるのが,麹町中校長・工藤勇一先生です。
詳しくは上記リンクや書籍「学校の『当たり前』をやめた」を参照いただきたいのですが,彼の改革は常に「目的意識」を根底に置いていて,しかもぶれないので本当にすごいと思います。
私が提案する「ハッピーアフタヌーン」の目的は,「メリハリをつけて働いて,個人の生産性を上げること」です。そしてゆくゆくは「年休をもっと自己都合で取りやすい組織風土」をつくっていきたいなあ,とそんなことを考えています。
具体的には,中学校のような「教科担任制」の場合は予め時間割を調整して月に一度は午後を空けるようにする。小学校低学年のような「担任の先生が全教科を担当している場合」は,副担任や教務の先生に入っていただいて月に一度は午後を空ける。もちろん,管理職や教務の先生も月に一度は休んでいただく。労働者としての権利は全員に等しく在るのですから。
だって,時々はリフレッシュしながら働いた方が,生産性上がりませんか?何をそんなに根詰めて真面目くさって働くのかと。真面目すぎなんですよね,本当に。「自分がこの学級を背負っている!」その崇高なモチベーションは立派なんですけど,その真面目さをもって長い年月をかけて築かれた今の労働環境が超絶ブラックで,学生さんから避けられているんですよねえ。。。
この「ハッピーアフタヌーン」,2月上旬の「運営委員会」(管理職が全員参加する,学校のあれこれを決める重要な会議)において,マジで提案します。その結果は,またこの場で報告させていただきたいと思います。
今回も最後までお読みいただき,ありがとうございました。